Yumi celebration of life
未唯mie

未唯mie —追悼ショー来場インタビュー

桂由美先生との出会いは私が24歳の時です。1982年、3億円のドレスを着てコレクションに登場させていただいたのが初めてでした。大きな出来事としては1990年にピンク・レディーが再結成してツアーを行った際に衣装を先生が担当してくださり、とても素敵なドレスでショーができました。その年の紅白歌合戦に呼ばれ、その時も桂先生が衣装を担当してくれました。メドレー曲の中に「透明人間」という曲が入っていたんですが、先生は2人を消したいって言い出して…。まだ自発で光るっていうことが、世の中にない時に「私は光らせたいの」って――コードを引いて、点けたり消したり。「先生、踊ってるからそのスイッチを持ってるわけにいかないんです」って言ったら「分かったわ。考えるから」と今度はコードを舞台袖まで引いて外部でスイッチを押すようにアイディアを出してくださったり。
そして、98年には私の結婚式にシャンパンベージュのクラシカルなウェディングと披露宴にはデコルテにパールをぎっしり飾り付けたドレスを作って下さいました。

 

近年では私のソロのライブで着物でのパフォーマンスがあり、桂先生のパリコレのお着物のコレクションをお借りしており、この12〜3年は本当に毎年来てくださるお客様も桂先生の、お衣装を楽しみにしてくださるぐらい好評です。昨年は先生もそのライブを会場でご覧になったので「先生いかがでしたか?」とお聞きしたら「私の着物をそんな風にアレンジして着てくれて面白いわね」って言ってくださいました。それが私と先生にとっての最後の会話になりました。何十年にもわたって桂先生といろんな出来事を共にさせていただいて、本当に感謝感謝です。本当に先生と出会えて光栄でした。

 

先生は頭の回転が速くそして、あれもこれもしたいっていう夢と、目標といつもたくさん抱えていらして、そのバイタリティに私はとても憧れておりました。先生はブライダルを中心としたデザインで、本当に世界史に残る素晴らしい偉業を残されたと思います。本当に先生、ありがとうございました。

 

(未唯mie/2024年8月9日桂由美追悼ショー“Yumi - celebration of life -”にて)